野生植物
整理番号 | 01830 |
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和名 | ワラビ |
別名 | - |
学名 | Pteridium aquilinum var. latiusculum Underw. ex Heller |
別学名 | Pteridium aquilinum Kuhn; Pteridium Quilinum var. latiusculum Underw |
科名 | コバノイシカグマ |
別科名 | ワラビ、イノモトソウ |
方言名 | サイワラビ、サントュキワラビ(奄美大島)、ミツマタワラビ(徳之島)、ヤマトワラビ(奄美群島) |
法令指定・レッドデータブック掲載 | - |
分布 | 全国(小笠原を除く) |
民間療法 | 利尿、消炎、解熱作用があり、腫物、創傷、リウマチに用いる。根茎を肺の疾患、発汗に用いる。その他、火傷、血止め、脚気、しもやけ、おこり、喘息、風邪、頭痛、へびの咬傷に用いる。中国では、若芽を、消化器の病気に用いる。西洋の民間では、根を条虫、回虫駆除、避妊に用いる。 |
生薬名 | 蕨菜・蕨(地上部・根茎) |
その他の成分利用 | 根茎の澱粉を、傘や提灯をはる糊の材料に用いる。 |
有用・有毒成分 | 昆虫変態ホルモンのポナステロン A、プテロステロン、ワラビステロン、エクジステロン、エクジソン、フマル酸、コハク酸、アストラガリン、イソクエルシトリン、チリロシドを含む。葉、根茎は、アデニン、コリン、ベタイン、ペントサン、アミノ酸のアルギニン、ロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、アラニン、糖脂質、リン脂質、フェルン-9(11)-ene、シトステロール、ケンフェロール-β-D-クルコピラノシド、クエルセチン-3-β-D-クルコピラノシド、ノルセスキテルペン、 グルコシドのプタキロシド、タンニン、サポニン、蝋、アルキルエステル、二次代謝産物のセスキテルペン類、シアン発生性配糖体、フェノール誘導体、デンプン、アルカロイド、炭化水素、脂肪酸を含む。プタキロシドは発癌性物質である。ブラキシンCやチアミナーゼは動物に有毒である。 |
食用 | 代表的な山菜の一つだが、あくぬきをし、多食に注意する。奄美群島では食べる習慣がない。根茎からとった澱粉を蕨餅の原料にする。家畜の中毒は古くから知られている。 |
加工利用 | 根茎から縄をつくる。葉柄を細工物に用いる。 |
植栽利用・観賞利用 | - |
参考文献 | 海中公園センター(1968)海中公園センター調査報告 奄美群島自然公園予定地基本調査書.鹿児島県./初島住彦(1986)改訂鹿児島県植物目録.鹿児島植物同好会./岩槻邦男(1992)日本の野生植物 シダ.平凡社./堀田満(1989)世界有用植物事典.平凡社./天野鉄夫(1979)琉球列島植物方言集.新星図書出版/大野隼夫(1995)奄美諸島植物方言集.奄美文化財団/川原勝征(2005)山菜ガイド野草を食べる.南方新社./鹿児島県薬剤師会(2002)薬草の詩-自然とのふれあいをもとめて-.南方新社./橋本吾郎(1996)ブラジル産薬用植物事典.アボック社./三橋博(1988)原色牧野和漢薬草大図鑑.北隆館./竹松哲夫・一前宣正(1997)世界の雑草(3)-単子葉類-.全国農村教育協会./安藤敏夫・小笠原亮・森弦一(2003)日本花名鑑(3).アボック社./清水矩宏・宮崎茂・森田弘彦・廣田伸七(2005)牧草・毒草・雑草図鑑.畜産技術協会. |