野生植物
整理番号 | 32060 |
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和名 | センダン |
別名 | - |
学名 | Melia azedarach L. |
別学名 | Melia azedarach var. japonica Mak. |
科名 | センダン |
別科名 | - |
方言名 | シンダン(奄美大島)、シンダンギ(沖永良部島、与論島) |
法令指定・レッドデータブック掲載 | - |
分布 | 四国、九州以南、本州で栽培 |
民間療法 | 消化器疾患、肝炎、胆嚢炎の鎮痛薬とし、回虫駆除、皮膚湿疹、疥癬に外用する。葉の煎汁を腹痛に用いるほか、あせも、月経不順、流産時及び産後の出血、消炎に薬効があるとされる。黄熟した果実は生ですり潰してひび、あかぎれ、しもやけに塗る。奄美群島でも、樹皮を虫下しや十二指腸潰瘍に、実をひび、しもやけ、あかぎれに、葉を腎臓病に用いる。 |
生薬名 | 苦楝子(果実)、苦楝皮(樹皮) |
その他の成分利用 | 茎葉煎汁を、農芸殺虫剤に用いる。 |
有用・有毒成分 | 樹皮は、リムノイド配糖体の7α-アセトキシ-14β,15β-エポキシゲドゥラン-l-ene-3-0-β-D-グルコピラノシド、タンニン、苦味質のマルゴシン、アスカロール、クマリン誘導体のバニリン酸、dl-カテコール、苦味のあるトリテルペン類、トーセンダン、センダニン、メリアノン、メリアノール、クエン酸、リンゴ酸、トリテルペノイドのクラクトネムクロラクトン、クリノンを含む。果実は、有毒成分のメリアトキシン、脂肪酸のミリスチン酸、パルミチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、オレイン酸、リノレン酸、クマリンのスコポレチン、6-ヒドロキシ-7-メトキシクマリン、アエスクレチンのケイ皮酸、エチルアミン-HCL、β-シトステロール、カンペステロール、メルデニン、ニンビニンを含む。根皮は、ステロイドエステルのアゼダラコール(2α,3,α,16β-トリヒドロキシ-5α-プレグナン 20R-メタクリ酸塩)を含む。種子は、リムノイド配糖体の6-アセトキシ-3β-ヒドロキシ-7-オキソ-14β、15β-エポキシメリアク-1,5-ジエン-3-0-β-D-キシロピラノシドを含む。 |
食用 | 若芽は茹で、水にさらして食用にする。果実は家畜と人に有毒である。 |
加工利用 | 木材を、建築、家具、器具、楽器、下駄、棺桶に用いる。 |
植栽利用・観賞利用 | 庭園樹、街路樹、公園樹に用いる。葉を肥料にする。 |
参考文献 | 海中公園センター(1968)海中公園センター調査報告 奄美群島自然公園予定地基本調査書.鹿児島県./初島住彦(1986)改訂鹿児島県植物目録.鹿児島植物同好会./前田光康(1990)沖縄の民間療法と薬草.医聖社./堀田満(1989)世界有用植物事典.平凡社./鹿児島大学「鹿児島大学植物園の樹木たち」編集委員会(2004)鹿児島大学植物園の樹木たち.鹿児島TLO./天野鉄夫(1979)琉球列島植物方言集.新星図書出版/大野隼夫(1995)奄美諸島植物方言集.奄美文化財団/東四郎・阿部美紀子・緒方信一・飛田洋・横田和登(1976)薩南諸島における伝承的薬用及び毒性植物調査報告そのII.奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島、喜界島.鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学)9:129-150./内藤喬(1956)奄美大島有用植物誌.鹿児島大学南方産業科学研究所報告 1(3):97-151./鹿児島県薬剤師会(2002)薬草の詩-自然とのふれあいをもとめて-.南方新社./橋本吾郎(1996)ブラジル産薬用植物事典.アボック社./三橋博(1988)原色牧野和漢薬草大図鑑.北隆館./林弥栄(1985)山渓カラー名鑑日本の樹木.山と渓谷社./清水矩宏・宮崎茂・森田弘彦・廣田伸七(2005)牧草・毒草・雑草図鑑.畜産技術協会. |