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野生植物
整理番号 20470
和名 ヤブツバキ
別名 ツバキ、ホウザンツバキ、ヤマツバキ
学名 Camellia japonica L.
別学名
科名 ツバキ
別科名
方言名 カタシ(奄美大島、沖永良部島)、カタシィ(奄美大島、加計呂麻島)、カタシギ、カタンシ、カンタシ、ツィバキ、ツバキ(奄美大島)、カタシギィ(徳之島)
法令指定・レッドデータブック掲載
分布 本州以南
民間療法 ツバキ油は、軟膏基剤、頭髪油に用いる。関節や筋を違えたときに葉を煎服し、毒虫にさされたときに若芽に汁を塗り、吐血、下血、夜尿症に花や黒焼きの実を煎服する。花からつくった健康茶は、滋養、強壮に飲用する。
生薬名 椿油(種子)、山茶花(花)
その他の成分利用 種子の椿油を、頭髪、灯、機械油に用いる。種子の油粕を、漁獲毒、ミミズ駆除に用いる。
有用・有毒成分 花は、ロイコシアニジンを含む。種子は、オレイン酸のグリセリドを主成分とする不乾性油(ツバキ油)、配糖体のカメリン、トリテルペンサポニンのカメリアサポニンを含む。
食用 椿油を食用にする。
加工利用 灰褐色から淡紅褐色で緻密でやや重硬な木材を、器具、彫刻に用いる。
植栽利用・観賞利用 多数の園芸品種を含み、庭園樹、鉢植え、切花、修景植栽、公園樹、屋上緑化、防風樹、防潮樹、生垣、盆栽に用いる。
参考文献 海中公園センター(1968)海中公園センター調査報告 奄美群島自然公園予定地基本調査書.鹿児島県./初島住彦(1986)改訂鹿児島県植物目録.鹿児島植物同好会./鹿児島大学「鹿児島大学植物園の樹木たち」編集委員会(2004)鹿児島大学植物園の樹木たち.鹿児島TLO./堀田満(1989)世界有用植物事典.平凡社./天野鉄夫(1979)琉球列島植物方言集.新星図書出版/大野隼夫(1995)奄美諸島植物方言集.奄美文化財団/東四郎・阿部美紀子・緒方信一・飛田洋・横田和登(1976)薩南諸島における伝承的薬用及び毒性植物調査報告そのII.奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島、喜界島.鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学)9:129-150./内藤喬(1956)奄美大島有用植物誌.鹿児島大学南方産業科学研究所報告 1(3):97-151./鹿児島県薬剤師会(2002)薬草の詩-自然とのふれあいをもとめて-.南方新社./三橋博(1988)原色牧野和漢薬草大図鑑.北隆館./林弥栄(1985)山渓カラー名鑑日本の樹木.山と渓谷社./安藤敏夫・小笠原亮・森弦一(2001)日本花名鑑(1)2001-2002.アボック社./茂野幽考(1978)奄美の染料植物.大島紬の染と織,p.42-51.奄美文化研究所/大迫靖雄・井上進・代田省蔵(1983)奄美地方の広葉樹材に関する研究(II).熊本大学教育学部紀要. 自然科学 32:105-123.熊本大学教育学部