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野生植物
整理番号 73530
和名 アダン
別名
学名 Pandanus tectorius Soland. ex Parkins
別学名 Pandanus odoratissimus L. f.
科名 タコノキ
別科名
方言名 アザン(与論島)、アダナシィ、アダネ、アダネギ、アダンギ(奄美大島)、アダニ(奄美大島、沖永良部島、与論島)、アダニィ(喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島)、アダネィ(喜界島)
法令指定・レッドデータブック掲載 鹿児島県:準危惧 ※本種は増殖・栽培によりすでに広く利用されており、乱獲を招く可能性は低いと思われるため、利用に関する詳細の情報を公開する。ただし、利用にあたっては栽培されているもののみを対象とするよう、注意が必要である。
分布
民間療法 白茎や気根を、胸やけ、下痢、のぼせに用い、すりつぶした根をしらくもに用いる。奄美大島では陰干しした気根を肝臓病に、与論島では芯を胃腸病煎服する。
生薬名
その他の成分利用
有用・有毒成分
食用 果実は食べられるが、うまくはない。フィリピンでは新米の香りつけに米飯にいれて焚く。
加工利用 葉を、敷物、篭、パナマ帽子の材料に用いる。細かく裂いて乾燥させた気根を、縄の原料に用いる。奄美大島では、魚をとる時小枝で追い込む。
植栽利用・観賞利用 庭園樹、防潮樹、防風樹に用いる。
参考文献 海中公園センター(1968)海中公園センター調査報告 奄美群島自然公園予定地基本調査書.鹿児島県./初島住彦(1986)改訂鹿児島県植物目録.鹿児島植物同好会./前田光康(1990)沖縄の民間療法と薬草.医聖社./堀田満(1989)世界有用植物事典.平凡社./天野鉄夫(1979)琉球列島植物方言集.新星図書出版/大野隼夫(1995)奄美諸島植物方言集.奄美文化財団/東四郎・阿部美紀子・緒方信一・飛田洋・横田和登(1976)薩南諸島における伝承的薬用及び毒性植物調査報告そのII.奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島、喜界島.鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学)9:129-150./内藤喬(1956)奄美大島有用植物誌.鹿児島大学南方産業科学研究所報告 1(3):97-151./林弥栄(1985)山渓カラー名鑑日本の樹木.山と渓谷社./鹿児島県環境生活部環境保護課(2003)鹿児島県の絶滅のおそれのある野性動植物 植物編 -鹿児島県レッドデータブック-.鹿児島県環境技術協会./南祐和(1992)奄美を彩どる植物アダンと月桃から誕生した織物.月刊染織αVol.7 No.136:36-37.