野生植物
整理番号 | 54860 |
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和名 | ニシヨモギ |
別名 | (ヨモギとする文献含む) |
学名 | Artemisia indica Willd. |
別学名 | Artemisia asiatica Nakai,; Artemisia indica var. orientalis Hara; Artemisia princeps var. orientalis Hara; Artemisia vulgaris var. indica Maxim. |
科名 | キク |
別科名 | - |
方言名 | クチ、ブチ、プチ、プッチ、ブッチ(与論島)、ハルブッチ、フチバ(沖永良部島)、フツィ、モグサ(奄美大島)、フヂ(喜界島、奄美大島)、フツ(喜界島、奄美大島、請島、徳之島)、フッチ(奄美大島、沖永良部島)、フトゥ、プトゥ、ブトウ、フツゥ(喜界島)、フチ、フツィ、フッチ、モグサ(奄美群島) |
法令指定・レッドデータブック掲載 | - |
分布 | 本州(中国)以西 |
民間療法 | ヨモギと同様に用いられ、乾燥した葉裏の綿毛からモグサをつくりお灸にする。生の葉の煎汁は、血行促進、腰痛、痔、あせもに浴用する。葉を、腰痛、神経痛、子宮出血の止血、熱冷まし、産前産後の健康維持に煎服する。生の葉を切り傷の血止めに塗る。その他に、高血圧症、頭痛、歯痛、動悸、胸やけ、腹痛、下痢、咳、肺結核、フィラリア症、打ち身、かいせん、リンパ腺の腫れ、はしか、水虫、ひきつけ、胃痙攣、かゆみ、健胃、貧血に薬効があるとされる。奄美群島では、解熱、風邪、胃腸病に煎服、胃腸病に汁を飲用、アセモや神経痛に風呂に入れる他、切傷、止血、皮膚病、かゆみ止め、血圧降下、火傷、ハブの毒消し、歯痛に用いる。 |
生薬名 | - |
その他の成分利用 | - |
有用・有毒成分 | シネオール、ツヨン、セスキテルペン、コリン、アデニン、タンニン、塩化カリウム、脂肪酸、ビタミンを含む。 |
食用 | 若葉を、草餅や団子などに加熱して利用する。 |
加工利用 | - |
植栽利用・観賞利用 | - |
参考文献 | 初島住彦(1986)改訂鹿児島県植物目録.鹿児島植物同好会./海中公園センター(1968)海中公園センター調査報告 奄美群島自然公園予定地基本調査書.鹿児島県./堀田満(1989)世界有用植物事典.平凡社./前田光康(1990)沖縄の民間療法と薬草.医聖社./天野鉄夫(1979)琉球列島植物方言集.新星図書出版/大野隼夫(1995)奄美諸島植物方言集.奄美文化財団/東四郎・阿部美紀子・緒方信一・飛田洋・横田和登(1976)薩南諸島における伝承的薬用及び毒性植物調査報告そのII.奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島、喜界島.鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学)9:129-150./川原勝征(2005)山菜ガイド野草を食べる.南方新社./内藤喬(1956)奄美大島有用植物誌.鹿児島大学南方産業科学研究所報告 1(3):97-151./吉川敏男(1999)薬草と漢方のすすめ.ニライ社./吉川敏男(1998)入門沖縄の薬草.ニライ社./龍郷町誌歴史編さん委員会(1988)旧藩時代の生活.龍郷町誌歴史編,p.234-243.鹿児島県大島郡龍郷町 |